POSERでトゥーンレンダリング



「御影シエナ」は元々はShade3Dでのトゥーンレンダリングを前提として作ったアニメキャラ調のフィギュアです。POSERにもトゥーンレンダ機能はあります。ここは一つ、POSER10のトゥーンレンダリングを試してみることにしましょう。

POSERでトゥーンレンダの設定法はいくつかあります。POSERにプリセットされているマテリアルライブラリからToonの中にあるマテリアルをあてがってみる方法。マテリアルルームで新規に設定する方法。POSER10の新機能で追加された「コミックブックプレビューモード」というのも一つです。

今回はトゥーンマテリアルを新規に設定する方法で行ってみようと思います。POSERには特定のマテリアルのノードの設定を即座に用意してくれる「Wacro」スクリプトというものが装備されています。マテリアルルームの詳細設定タブの方にあるやつです。




プリセットで「Wacro Drawer」には10個登録されています。ここにはPythonで書いたユーザー自作のスクリプトも登録できるようです。

「トゥーンレンダーの設定」をクリックすると「代替拡散」に「スケッチシェーディング」、「代替鏡面」に「光沢」のノードが自動的に追加接続されます。そのノードを自分の好みにな具合に設定します。




「ライトカラー」「ダークカラー」というのがツートーンの明るいところと暗いところのコントラストです。「インクカラー」が輪郭線の色。「広げる」は「ライトカラー」「ダークカラー」の境界ラインです。0にするとぼかさずくっきりします。「線幅」が輪郭線の太さになります。

「Ks」というのは光沢の強さです。デフォルトの1ではテカり過ぎると思います。セル画調なら0.1か0でちょうどいい気がします(目は1でいいですね)。「凹凸」というのは面の細かさ。小さいほど紙のようなザラザラ、大きいほど水面の様なツルツルさが表現できるようです。「鮮明度」は小さいほど境界がぼやけて、1でくっきりします。

マテリアルの設定はオブジェクト毎にする必要があります。面倒な気もしますが、そのお陰で皮膚は光沢を0にして、髪は光沢感あるようになど柔軟に設定が出来ます。(片目だけリアルとかも出来ます)





だいたいこのような感じで「御影シエナ」をセル画アニメ調に設定してみました。せっかくなので、前回の漫画風「ini-T小劇場」をPOSERでトゥーンレンダリングしたバージョンでやってみたいと思います。タイトル付けるの忘れてましたので一応付けてみました。


~シエナ、表情を得る~の巻






























ライトの位置やアングルはよりアニメ調に見えるように前回と若干変えているところもあります(影と目のハイライトとの折り合いが一筋縄にはいかない感じです)。ちなみに、「アウトラインモード」は髪が「高品質」、その他は「オリジナル」です。結構、アウトラインで印象が変わったりしますね。色々比べながら選択した方がいいようです。

POSERのトゥーンレンダの輪郭線は角度によって無くなったり恐ろしく太くなったり何だか統一感が無く、思うようにならなかったりするのが歯痒いところです(^^;)。なんだか、セル画というよりはカラー漫画っぽくなりますね。ある意味、手書き風っぽく感じます。何れにせよ、Shade3Dよりは自然な気がします。

もっとも、日本人好みなアニメ調な感じを表現したいのなら3ds MaxとPencil+の組み合わせというのが最強なのでしょうけど、個人で使うには高額すぎてとても手を出せませんねf(^^;)。今のところ、お手頃なツールで模索するしかないです。輪郭線の具合はPOSERの次のバージョンでもっと改善されるといいなぁ。

今まで、あんまり使うことのなかったPOSERですが色々出来ますねぇ。次のバージョンがリリースされるならPOSER Proにしてもいいかも。今のところPOSERのキャラクターをFBX形式でエクスポート出来るのは「POSER Pro Game Dev」だけなんですよね。イーフロ社で日本語版を扱わないものでしょうかね。



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Shadeで作ったモーフをPOSERへ



「御影シエナ」は本体、目、眉、髪はそれぞれ別オブジェクトとして読み込んでいます。目、眉、髪は頭部とペアレントしています。目はボーンは使わず位置回転で、眉はモーフで動かすことに。

POSERのこの上なき便利な機能であろう「依存パラメーター」を活用してポージングを楽にしていきます。「依存パラメーター」というのは一つの「マスターパラメーター」によって複数のパラメーターを一括して動かせるように学習させる事のできる機能のことです。(ここでの「依存」は英語で綴るとDependmentです)

例えば、目を動かしたいときに片目づつ選択して回転させるのは結構大変です。こういう時は頭部にマスターパラメーターを設置して目を2つ同時に動かせるように「依存パラメーター」化させると便利です。

あと、例えば「手を握る」という動作も15個の関節を一々動かすのは大変です。こういうのも「依存パラメーター」を使えば作業効率が大幅に良くなります。「依存パラメーター」は2つ以上であれば何個でも登録できます。デフォーマーもコントロールできるので腕を曲げたら筋肉が盛り上がるという表現にも使えます。

さて、次はモーフターゲットの仕込みです。モーフターゲットを制作するときの注意点は、パーツのポリゴン頂点数は同じにしておかなくてはいけません。たった一つでも減ったり増えたりすると読み込みが出来なくなります。

あと、同じポリ頂点数でもX軸の反面を削除してミラーリングしてパーツを作ったりすると半分だけ爆発現象になってしまいます。左右対称編集モードというのはShade3Dの標準機能には無いので必要なら左右2点同時に選択して動かす必要があります。





今回はとりあえずこれぐらいのモーフターゲットとマスターパラメーターを「御影シエナ」のHeadパーツに仕込んでみました。これらの表情を使って漫画風に「ini-T小劇場」をしてみたいと思います。





























若干、シュールな内容になってしまいましたね(笑)。「御影シエナ」のキャラ設定は特に考えていなかったので何だか迷走してきている感じがします(^^;)。とりあえず、これでShade3Dで作ったモーフターゲットをPOSERで読み込ませて表情を付けられる事が出来ました。

作ったモーフターゲットをPOSERに読み込ませて動きを確認しながらどんどん追加出来るのが面白いですね。作っているうちに、「い」や「え」には歯や舌がないと表現できないとか気が付きます。いずれ作ることにしましょう。

ちなみに、この七コマ漫画は「コミPo!」という漫画制作ソフトを使ってみました。この「コミPo!」というソフトは「絵が描けなくても漫画が作れる」というキャチフレーズで、3Dモデルを使って誰でも簡単に手書き風の漫画を制作することが出来ます。

特に漫画を描きたいという訳ではなかったのですが、3DCGの表現の可能性の一つとして面白いと思ったので試しに今年の2月ぐらいに購入してみたのです。価格は6千円ぐらい。もちろん、普通に自分で描いた絵を使って漫画制作もできます。今回は、絵はPOSERで書き出したものに吹き出し等は「コミPo!」という感じです。

いずれは「コミPo!」用のオリジナルキャラ作りとかもやってみたいとは思っているのですけどね。



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POSERでボーン付け



さて、今回はPOSER10でオリジナル・フィギュアにボーンを設定して動かすところまでをやってみたいと思います。POSERでボーンとメッシュ頂点を関係付けることを「グルーピング」といいます。Shade3Dでは「バインド」、Blenderだと「リギング」と言いますね。(POSERのマニュアルでもリグという言葉は出てきます)

POSERにOBJをインポートするとまず、小道具扱いとなります。それを「セットアップルーム」に入れる事によってフィギュア扱いになります。その前に気をつけておかないといけないのがサブディビジョンサーフェスの扱いです。




まず、スキニングの方法を「POSER 従来型」ではなく「POSER ユニメッシュ」にしておきます。こうすることによってメッシュの実体はローポリでサブディビジョンサーフェスがかかっている状態で作業が出来ます。これらはPOSER10の新機能です。

注意することは、サブディビジョンサーフェスをかけたままセットアップ・ルームに入ってボーンなど入れずにそのまま出てしまうとサブディビが実体化されてしまいます(ユニメッシュの仕様なのかバグなのか曖昧な感じです)。こうなってしまうとメッシュが細かすぎてグルーピング作業は難航するだろうし、何よりShadeで作ったモーフターゲットが使えなくなってしまいます。

ボーンの入れ方は一から全部自分で入れる方法と、既存のフィギュアのボーン構造を移植する方法とがあります。今回はシドニーG2のボーン構造を流用してみることにします。

セットアップルームに入り、フィギュアのライブラリからシドニーを選択するとボーンだけ取り込む事ができます。シドニーは約170cm、御影シエナは約155cm。そもそもアニメ調キャラ設定なので幅的にもサイズが全然合わないのでモーフの転写と自動グループ化はキャンセルして取り込み(後からデフォーマーも全部削除)、地道にボーンの位置修正をしてグルーピングしていくことにします。

とりあえず、ボーンは右か左か半身さえ調整できたら後はフィギュア対称コピー機能が適用出来るので半身だけ頑張ります。全身分のボーンの調節が終わったら、次に「グループ編集パレット」を開いてボーンとメッシュの関係付けをしていきます。




ここでのコツは、ボーンを流用しているフィギュアのパーツになるべく似せてグルーピングしていくことです。うまくいけばそのフィギュアのポーズを使い回せるかもしれません。

「グループ編集パレット」上では色々な機能が使えるようになっているのですが、POSERでいう「グルーピング」というのは広い意味があってボーン付けもその一つということなのです。このパレットのボーン関連で使うのは印をつけたところぐらいです。ローポリなら赤印の機能だけでも何とか出来ると思います。

面倒なグルーピング作業ですが、一度完成させたらそれをライブラリに登録しておくことで後からフィギュアをちょっと修正してボーンを入れ直す必要があるときにはクリック一つで自動グループ化とモーフ転写が出来るようになります。この苦労は無駄になりませんので頑張りましょう。(笑)




自分で一からボーンを入れていく場合は左右対称になるパーツの内部名の頭文字に左側は「l」、右側には「r」と小文字で付けておくとフィギュアの対称コピーが適用出来るようになります。頭に「Head」、手に「Hand」と付けておくとフェイスカメラ、ハンドカメラが使えるようになります。あと、フィギュアの中心として「Hip」が必要です。これがPOSERルールです。

グルーピング作業を終えたらポーズルームに戻り関節等の動きをチェックします。まず、必ず不具合があるはずです。「ジョイントエディタ」を開いてボーンの影響範囲をチェックします。




腕をおろしてみると身体にめり込んでしまいます。身体への腕の影響を弱めます。




肘も骨の感じが出るように修正。こんな感じで指も含め関節を全部チェックしてひとまず完了。影響範囲も半身だけ行えば対称コピーが適用できます。

POSER Proでは影響範囲編集で球状やカプセルの他にウェイトマップペイントも使えるらしいです。一応無しでも何とかやれましたが使えるともっと便利なのでしょうね。




さて、ポーズを取らせてみました。これはポーズライブラリからシドニーの「戦う」ポーズを御影シエナにあてがってみたものです。手はかなり変になってしまうので結構修正が必要でした。でも、大まかなポーズのベースとしては使えないことはないですね。

「ファイティングポーズからの~」




「キーック!!」(やっぱり、戦うキャラなのか?^^;)

これで、Shade3D生まれの「御影シエナ」がPOSER上で動けるようになりました。IKも効きます。色々ジョイントエディタだけではなくデフォーマーも併用しないといけない箇所もあるかもしれませんが、とりあえず今回はこれぐらいで。(随分、ざっくりとした作り方の解説でしたが流れ的にこんな感じということで)

次回は、「表情」を付けられるようにしたいと思います。




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